エスクロ機能
コインメックの現物エスクロ機能とは
投入された100円硬貨や500円硬貨を釣銭用のチューブ内に回収する前に、いったんアクセプタ(硬貨選別機)内に保留しておく機能をエスクロ機能といいます。返金要求があった場合にはその保留した硬貨から優先して返金します。
かつて、日本の500円硬貨とよく似た、韓国の500ウォン硬貨を使った不正がしばしば行われていました。重さを調整した500ウォンを投入し、返却レバーを押して500円を出すという手法でした。「入れた硬貨をそのまま出す」というエスクロ機能によってこの手の被害が激減したといわれています。
このように偽造硬貨対策に有効とされているエスクロ機能ですが、必ずしも良い点ばかりではありません。デメリットを以下に挙げてみます。
- 保持できる枚数に限りがあるため、一定の枚数を超過すると硬貨が入っても返却口に戻ってしまう
- エスクロ機能がないものに比べ、処理スピードが落ちる。処理しきれなかった硬貨は返却口に戻されてしまう
- メダル機能を使うときにエスクロ機能がなければメダルは金庫に入ります。返却処理で金庫に落ちたメダルを払い出す事ができません。エスクロ機能あれば一時保留をしますので、返却が可能になります。
よって、100円硬貨を4枚以上・または500円硬貨を3枚以上入れる可能性がある場合は、エスクロ機能なしのコインメックを選ぶ必要があります。また、機種によっては、100円硬貨を4枚以上・または500円硬貨を3枚以上入れると次の硬貨から、カセットチューブや金庫に入る(押し出し)機種もありますので注意が必要です。
ビルバリの現物エスクロ機能とは
受け入れた千円紙幣をスタッカーに収納せず、いったんビルバリ内に保留しておく機能です。返金要求があった場合にはその保留した紙幣から優先して返金します。
エスクロ機能がないビルバリの場合、入れた千円札は必ず硬貨で返金します。つまり、現物エスクロ機能がなければ両替機と同じような機能を有してしまうので、注意が必要です。
動作原理
【 1 】 紙幣を紙幣挿入口に挿入すると内部モータが回転し、紙幣は矢印の方向に自動搬送されます。 |
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【 2 】 真券と判定されると紙幣はエスクロ部で保留され、同時に受入金額を主制御部に通信します。 |
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【 3 】 返金指令が入力されると、エスクロされた紙幣は紙幣挿入口まで返却されます。 |
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【 4 】 収金指令が入力されるとエスクロされた紙幣はスタッカー部に収納されます。 |